勉強2

サラブレッド・・・「完全に(thorough)品種改良された(bred)もの」つまりは人工的に速く走る馬を作り出したと言うこと。

その昔、強い馬を作り出すために、何頭もの軽種馬(主にアラブ系)を交配させ、試行錯誤と競争による淘汰によって最終的に3頭の血統が残った。ダーレーアラビアンバイアリータークゴドルフィンアラビアンである。つまりは現在のサラブレッドの血をたどっていくと、必ずこの3頭に当たるのである。

そして現在、サラブレッドの9割はダーレーアラビアンの血を持っている。こういった方法は、かなり理想的で合理的な方法である。弱い馬は取り除いていき、強い馬の子孫だけ残していく・・・


しかしサラブレッドは、生命の多様性という点で大きな欠点を持っている。


例えば、とあるウイルスが流行したとする。このウイルスは馬にだけ感染するもので、さらにダーレーアラビアンの血を持つものに感染するらしい・・・

こんな事態になれば、サラブレッドはほぼ全滅といっていいだろう。他の生き物もそうじゃないの?っておもうかもしれないが、「織田信長の血を持つものにかかるウイルス」が出回っても、人間は全滅するわけない。


他にも競走馬を交配させるときに、親や兄弟と交配しないようにしなくてはいけない。そんなことあるわけないじゃん、と思うかもしれないが、良血の牡馬は1年で100頭近く種付けをする。1年後には自分の子どもが100頭もいるのだ。親子兄弟で交配してしまいそうになる可能性は大である。
しかしこんなことをしてしまうと、とても弱い仔が生まれる。だって受け継いだ両親の血がほとんどいっしょ。多様性も何もない。


サラブレッドは滅び行く運命なのか?・・・これはまた次に